2017-01-01から1年間の記事一覧

A HAPPY NEW YEAR

袖口を伸ばして 寒そうに手を合わす夏の日焼けの名残を 冬が包む 今年最後の夜に終わりと始まりの鐘が鳴る きみを抱きしめる 手をとって歩く願い事ならいつでも 僕はきみの神様になる 誰に叱られても 上手には生きれない出来損ないの恋でも これがすべて き…

rainy

飲み込んだはずの言葉を声にしてしまったらあとからあとから想いが溢れてきて 一度きりだったはずの夜は始まりだったと気づいて消しても消してももう元には戻れない 降り出してから気づく雨のように空を見上げる頃には僕はもうびしょ濡れで 縋るように追う視…

なんていう魔法

この夜に きみが存在することにこの夜に きみが微笑みでいることに 酔ってしか 言えない言葉を心から酔ってしか 笑えない想いを心から 傾けたグラスに そのお酒をなみなみと注いでよねえこんなにも 僕を酔わせるきみが持つそれは なんて名のお酒 叶うなら 死…

何度でも笑って

あなたが忘れない分、私が忘れるの相変わらず、いい性格だねなんて今夜は なんだか明るい電話それで答えは どっちに転ぶんだろう あなたも困るって、ちゃんと知ってるのそうじゃないと、きみが困るでしょうときどき笑う 遠回しな言葉でほんとの気持ちは どこ…

空白

きみへ って細い文字で擦れた文字で ごめん ってすきだったことまだすきなこと 出逢いは どうだったとかこの先は どうだとか またね ってもうないのに分かってるのに ずっと って迷ったまま不自然な空白 あの夏は どうだったとか秋には どうしたとか さよな…

Eternal Flame

言えない言葉が 訊けない言葉が胸を責める きみとふたり同じこころを 違う炎で焼かれてる 慰めの花で部屋を飾るせつない一日が終わる 心できみに何度もあいしてると言う何度も さよならと言う 不意に きみが出逢う前に戻りたいと言うそれは 僕をあいしている…

雨夜の月

きみが射る 僕の胸をまだ互いに 名前を持たずに忘れない夏 ただすれ違うただすれ違う 名前を持たずに 追いかけて 目と目が合うにっこりと 花みたいに笑った忘れない夏 雑踏のなか雑踏のなか 花みたいに笑った それをどんな言葉に譬えても まだそれをどんな光…

アイ・ニード・ユウ

これから出逢う未知なものより失くしたものが欲しいのさここよりどこへも行かないのさ時間はただのオブザーバー 輝く未来があるとしても愚かな過去が欲しいのさ大事なことはそれぞれなのさぼくには無駄なサブリミナル エル・オウ・ヴイ・イイ きみへの暗号を…

夢をみせて

ウソだかホントだかわかんないよな口ぶりで騙して傷つけて 夢をみせてよ 一緒に堕ちてこう真っ暗闇の地獄までそしたら気の利いた ジョークを教えてよ 快楽に溺れて罪悪感なんか捨てて破滅型の愛を始めよう 最初から全部嘘の 仕組まれた愛でいい綺麗な色なら …

寂しがりや

深夜の信号機の点滅無人のビルの常夜灯何処かでつけっぱなしのテレビ 古い地図の現在地熱帯夜に吹く風剥がれそうな電柱のポスター 公園の動かない遊具土埃とグローブ見る人のいないホームラン 錆びた廃線のレール渉る人のいない遮断機文字の消えた標識 今は…

まちかど

偶然こんなところで逢って話したいことは 山ほどあるのに言葉が出てこない きみを誘った初めての夏伝えたいことが たった一言が言えずに過ぎた夏 どんなに離れても忘れた日はなかったすきだと思わない日はなかった届かない恋でも それでも 微笑んでくれたか…

ムーンライト セレナーデ

古いナンバーを押して無意識に 受話器を遠ざける小さくアナウンスが告げるもう恋は 届かないんだと グラスをふたつ並べて片方に いまでも注ぐジン針が飛びつづけるセレナーデ似たような 心のままで 夜に酔う きみに酔う あの日腕に抱いた ごちゃまぜの感情離…

孤独の王国

すべてに眼を伏せて さあ眠れ狂いのない 無愛想なデジタル 12:00を告げる どんな願いをまだ隠してる?僕の心 錆びついた扉 何を待ちつづける 迷路のような記憶の底曲がり角を間違えるきみが教えてくれた愛は何の役にも立ちはしない 庭に花を植えて さあ眠れ悲…

渡らない川を挟んで

いい恋を いい夢をってきみは微笑う 手を振る頷く 肯く それ以外にどうすればよかった? きみのせいだけにしたがるのを分かってて ごめんねってきみは言うんだね いまだから そうなんだ戻れない川を挟んで見交わすだけだから それだからきみは言うんだね いま…

ロマンティックな雨が降る

ロマンティックな雨が降るきみの願う道をわかってあげる心も体も僕のものならきみの選ぶ道をわかってあげる いまは全部が矛盾だらけでも僕たちの見てきたことしてきたことは 真実になるさ アイラブユーと言いたくて 言えなくて迷い方もわからない僕さ ロマン…

きみだったんだよ

出逢えて嬉しかったってきみはそれだけ言った解らなくていいから 最後まで聞いて青春なんて言葉がもし本当にあるならそれはきみだったんだよ 夏に投げたコインはいまも胸の奥で転がる表は出ないまま いつまでも揺れる夕暮れのプラットホームいつか見たような…

森羅万象

窓の外がたとえば一面の雪でも僕の心は真夏へ飛ぶ僕の時間をきみが止めた恋はいつも そこにだけあるんだ 夜通しのから騒ぎを 焦燥をこの手が忘れないきみの眼を 声を 微笑みをこの胸が忘れない だから紡ぎだす文字は夏で 片恋で きみなんだ笑ってもいいよ き…

vu

グラスを合わせて音を聴くふりをして 目を閉じた こんな夜なのに僕らは薄着で テラスでポケットで手を繋いで風に震えた きみの瞳 うるむライトもう一度 すきだと言って 霞む島影を指して無理をして甘い ジャメ・ビュ 泣くためだけの指切りを何度も 笑って嘘…

観覧車

きみは何か 言おうとしたまま下を向いた ここは観覧車降り出す雨 人影の消えた 遊園地で 塞ぎ込むふたり 好きなだけ濡れて心まで濡れて 言葉もなく 激しくなる 雨から逃れて滑り込んだ 狭い観覧車思い出には ならない言葉をできるなら 聞かないでいたい 不規…

My Girl

夏前の 宵闇のなかまどろみ始めるきみの隣で 風を見ていた きみの甘い香りで心は満たされる子供のように 胸を鳴らす 星が輝き 僕ときみは影になるきみの前髪を風が揺らす 何年も何年も 空虚な僕まだ見ぬきみ訪れた出逢い 僕の "My Girl" すべての予感 すべて…

しるしをつけよう

だれのものでもない夏のだれのものでもない海にふたりだけの 恋のしるしを刻もう なんてことはない夜のなんてことはない月に思いつくだけの あまい願いをかけよう 力の限り日常を駆けて この世の涯までどんな夢も愛も膨らませて 命の終わりまで 噛みすぎたく…

地上の恋

きみの背中を見送って 見えなくなってから行方をうらなって きみを追いかけた きみが眠り込んでから 息をひそめておでこと頬とくちびるに 何度もキスをした きみと出逢ってからずいぶん経つのに未来の約束もたくさんしたのにずっと 片思いみたいな恋 胸があ…

灰とダイヤモンド

弾んで 微笑みを返してまだ始まったばかりきみと僕の夏 眩しすぎて目を逸らすよああ神様 胸が苦しいよ一生分の運を投げ出して からっぽになったっていい指と指が触れてこの瞬間が最後でいい残らず 灰になったっていい 仕草が 胸を貫いたらもう言葉じゃないん…

しあわせになれる魔法

恋のつらさのなかで何度も逃げようとおもったそれでも道はひとつしかなかった先は見えないけれどきっと きみに続いている 静かな息をして隣で眠るきみのあたたかさを確かめる深く抱きしめて 遠くまで 近くまで 車を走らせてきみの手を握りしめるふたりは 終…

モクセイ

ベルの音のむこう泣き顔が見える少しためらって やさしい言葉を探す間に合わずに 金銀のあまい木犀の香り胸をつまらせて さびしい視線を逸らす冷えた頬に 雨よ 降るな僕の大すきな女の子を 濡らすな 眼を伏せて焦がれる帰り際の笑顔確かめたいのに 最後の夜…

片恋

カーテンが開いたなら始めよう観客は 泣きじゃくるきみ 綱を渡って 玉に滑って背中から 花束を 取り出して なんでもいいよ 言ってごらんよいまきみが 欲しいもの彼だって 何だって 取り出してみせるよ サーカスのピエロでも惜しみなくきみのその 微笑みのた…

晩夏

なつかしい夢で目を覚ます淡い余韻に胸を熱くするうそみたいだね それだけでこんなにも 涙が出るなんて 小麦の肌を鳶色に変えてよく似たふたり 意地っ張りなひとみ恋の意味も知らずに 駆け抜けた 海沿いの道を宵闇の風の中を夏の花の種を盗みながら夏の花を…

かぞえうた

ひとつだと云った心ふたつに割れて いまは身ひとつの悲しみ酔い覚めの夏の朝にいつ果てない夢をみるむかしむかしと嘲笑って七夜月を迎えるやわらかな胸のここの この傷に触れて遠い雷鳴を聞く 通り雨に打たれて呱呱の声を上げる夜叉の姿そのままに斜めに見る…

鬼が出る、蛇が出る

全部ウソだったんだろって口の中だけで繰り返すさっきから 眼が合うたび逸らすそれでも 普段と変わらない表情で 鍵をくれたり キスをくれたり他の囁きやなんかも今日でなかったことになるんだろってそれでも 声に出来ないまま 睨む視線を 頬に感じながらきみ…

恋の葬列

恋はもう 死んだから寂しい寂しい お葬式をひとりぼっちで遣りましょう ふたりの笑顔を燃やして主を失くした指輪を棄てて心に残る 愛の言葉たちをせめてもの 餞に 今宵 通夜の夜弔問客もいないあんなに眩しかった恋のこれが終わり ひっそりと 恋の葬列記念の…