まちかど

偶然こんなところで逢って
話したいことは 山ほどあるのに
言葉が出てこない

きみを誘った初めての夏
伝えたいことが たった一言が
言えずに過ぎた夏

どんなに離れても
忘れた日はなかった
すきだと思わない日はなかった
届かない恋でも

それでも 微笑んでくれたから
ほんとうによかった

思わず呼び止めていた背中
振り向いたきみは 泣きたくなるほど
あの頃のままだね

ささいな仕草さえ
忘れた日はなかった
奇蹟を願わない日はなかった
叶わないとしても

まちかど 暮れはじめる空
懐かしい眼差し

元気だった? なんて
そんな言葉さえ言えないまま
ただ見つめて また困らせてしまう
その懐かしい やさしい瞳

どんなに離れても
忘れた日はなかった
すきだと思わない日はなかった

ささいな仕草さえ
忘れた日はなかった
奇蹟を願わない日はなかった
叶わないとしても

きみを思わない日はなかった
届かない恋でも

それでも 微笑んでくれたから
ほんとうによかった