2020-01-01から1年間の記事一覧
生活と非生活とのスイッチを切り替える いつしかクロオビくらいさ奏でる トースター笛吹きのケトルと全自動洗濯機 逆さに振れば二人だけの夏がこぼれるわ 浮かぶ面影を 思い出さないための思い出もある 願わないための願いもある そんなものって笑って そん…
僕にとって神はずっと祈るためじゃなく呪うために居た 生まれつきの歪を引き摺って人生は分の悪い消化試合 だったいつまでも隠れていられるスカートの陰を手に入れるまでは 裾をぎゅっと握りしめて何も変わらないけど赦すよ 僕も神もこの人生も何も変わらな…
殺処分て文字を見る度息を止めて心を空にする出来ることは何もない楽になりたいなら祷ればいいその苦さすら気楽だよ込み上げてきたものは口元で笑いに変わる 否定は肯定を肯定は否定を呑み込み合って その吐露がもう気楽だよ朱いままの手を洗わない洗うどう…
きっと ってそんなに確かじゃないって わかった頃にはもう会えなくなってて つづく空の下 なにも願わないから時は往け 花の香りを潜って歩いた秋の くちぐせも約束も なにもかも連れてただ 時は往け
ぎゅっ ともっとさせてほしいだけ ここをこのむねをぎゅっ と だってわからなかったこのほしのるーる もそのいみも ぎゅっ とそれだけがほしくて うしなったりえたり もたのしくて よせるなみの あらうつきの うさぎがはねる ふつう でいたん の ほら うさぎ…
好奇心 と二度言って 全身にかかる重み 合わせて1400mlの余韻に溶け パイ山で朝マック 何度も流れてきた視線 大丈夫秘密を守るのは得意だよ 大丈夫片想いはもっと得意だよ
許されなさに歯噛みして安心して 手を繋いだりキスしたりその度に 罪を量る出来るだけ 傷付けないように互いに 笑い飛ばす駄目なのも足りないのも 僕だったのにごめんねって 言えずにこんなに遠くなった 言えずにこんなに遠くまで来た こんなにどうしよう生…
そこから這い出て二本の足で歩く海水に似た僕らは 永い進化の果てに何処へも還れず朽ちていく元素の集り それでもこの生は歓びに溢れた 何度も投げ出そうと思った割りに ね、熱い砂に耳をつけて目を閉じて ね、今帰仁の波の音が聴こえない?
光る雲が目に痛いほど晴れた空シャッターを切る微笑みと細い頸にかかるフレアその後ろから洪水のような蜩背を伸ばして陽を受ける向日葵今にも動き出しそうな夏今にも動き出しそうな唇
世界なんて所詮知ったことかそれだけ 振り翳す大義に馬鹿だからさ愛を潜め きみを傷つける何もかもを僕は赦さない苺とシャンパンで誓う死ぬほど軽い 知りもしない時に言葉はその意味を失うと だけど馬鹿だからさ足りない同士抱き合えるって 馬鹿だからさ愛を…
日々の暮しにきみがミロを持ち込んで2ヵ月 どうして一度も賞味期限内に牛乳を飲み切れないのか きみはきっと眼中にないけど 僕はすごく気になる期日の過ぎたのを見つけてはミロを作る なんなら最近は僕の方が飲んでる僕の方が飲んでる なのにまたきみは牛乳…
何処かで音がするもうすぐ四方から崩れ出すだったら 列には並ばずに馳しる 熱情と悔恨と結果恋慕の旗だけを翻し 忘れない名前に顰める眉も余所に馳しる 偶然のアディショナルタイムと駆け比べるこれが 最後なら派手に 一度の祭だきみへ手を伸べて 僕の火だま…
あの時ならあの時なら まだ そればかり思って随分離れて 電話のメモリーに消せないままの 今も 繋がるんだか繋がらないんだか 分らないナンバー無理な語呂合わせだ って 笑った世界でいちばん好きな あの時ならあの時なら と 破れた心をまた膨らませる もう…
照り返しでよく見えないたぶん微笑みが 高温の景色に溶けて一度だけ手を振った 白っぽい街の彼方の青眼の端の緑 クラクションと蝉の声に混ざってく赤 名前も想いも心だけで叫んで心だけで叫んで
ドームへは一度だけ行った足が竦んで館内にはどうしても入れなかった 蝉が鳴いて樹々は騒めいて光る芝生の向うを白い犬が走る 饒舌な沈黙夏の強い日差しに煌く川面を掠めて数羽の鳥が飛ぶ 全て一瞬に燃えたのだ 足が竦んで汗が滲んで人間であることがあんな…
言葉にすれば端から嘘になるから 最初から嘘のつもりで さよならもう愛してないだけど幸せを願うよ さよならまだ今なら笑い話さ忘れてしまおう そんな夢で醒める真夜中 さよならもう愛してない だけど幸せを願うよ まだ今なら笑い話さ もうこれきり忘れてし…
努力はほとんど全部叶わなかったけど 憶えていてよ憶えていて なんて今でも思い出すのは忘れないのは きっと僕だけだろうけど 憶えていて 夜の雨にその靴音を探して 明けた朝のびしょ濡れの街角 低いパス率で 服を乾かすためのパネルの数字を押す 震えて 憶…
森を薙ぎ空を焦す 無辺だと謳われる宇宙の 水の星に生まれついた 食らい合う命たち 罪の前に同じ罪の前に同じ? 無数の悲鳴で出来た身体で 地表を覆う爛れた無邪気で 賑やかに次は砂の星へ? 罪の前に同じ罪の前に同じ
もう十分眠くなってからそれから夜ごと白い小鳥をタップ TLとリストを行き来する間じゅう目や鼻に落ちてくるスマホ 何かを思うのに疲れて何も思わないでいられたら、と 降参は僕の得意技だったのにな睡魔と落下とブックマーク 残りの泣き言はきみにしか言わ…
謝らないと決めたし嘆かないと決めた いただきます も止めたしごちそうさま も止めた 手も合わさず仏も彫らず 生きる ということを考え続けている
虚空に向って叫ぶ声は届かないけれど 何時か誰もが同じように 一つ処に往く金も襤褸も剥いで棄てて 嘸かし奴等は寒いだろう 心を吐いて書いて折れて歯を食いしばる 何より僕は美しく在りたい
「死」はいつもどうせ勝つ 太古から一つ残らず 肉塊は滅び去る 連綿と「死」だけが蔓延る それでも「死」と「死」の間隙に過ごした月日の片影が 愛しいなら眩しいなら 器くらい「死」にあげるよ 高らかに負け戦 曠野を行く二つの影 口笛を吹き鳴らして
網の中は玉石が犇く 耳を塞いで怒鳴り合う様を ぼんやり眺める人間なんかに生れるべきじゃなかったのは僕なのかかれらなのか ナショジオが絶滅を予言する 先史から現れては消える生きとし生けた獣らは骨になり歌になり 胸を騒がせる時間と空間を飛んで 横た…
言っておくねきみは僕の人生の最高の宝物 別れが来てやがて始めに戻ったら またアンモナイトからまたきっと出逢う 言っておくね僕を愛してくれてありがとう 生まれつきの悪い魔法を解く口づけで 最後 全部放り投げてきみを抱きしめる 最後 全部全部放り投げ…
夜の深い底では お喋りになるか黙り込む 何を考えてるかなんて考えない 吐く紫煙のエクトプラズム 息をつめて唇を寄せる 耳元にささやく徹頭徹尾 「忘れてしまうから」 氷が融けて短く鳴る 何を考えてたかなんて考えない 喉を落ちるチェリーブロッサム 満開…
その眩しさはわかってる 失ったからなんかじゃなくて 特別だったからなんかでもなくて ただ 好きだったんだきみを その季節を時間を その頃の自分を 好きだったんだただ ただ季節を時間を のフリをして きみを きみを
セカイが僕の望むカタチじゃないのにどうして僕がそこで生きなきゃならない? 何度も振り上げる拳を何度も力無く下すのは そうだきみのせいだきみ達のせいだ ズルズルと こんな出来損ないを引き摺って きみのせいだよきみ達のせいだよ とっくに僕はへこたれて…
日常が続いてる今のうちに 備えておこうって真っ先に 僕はスコッチとワインきみはスナック菓子とチョコレート カートを見合って責め合って 笑うまるで親のいない土曜の夜みたいだって じゃあさ日曜の朝のボードゲームも買って 帰ろう ずっと離れずにいよう …
世界は恐慌だしさて偶には手の掛かるカクテルでも拵えて feat.H.E.R. のミディアムナンバーを小さく鳴らす 古代エジプトの呪いよろしくその眠りを妨げないように、ね 口ずさむもしも人生が映画ならいちばんのシーンはきみ さて面倒なカクテルを氷を割るとこ…
母が遺した事典や辞書からは四葉のクローバーが幾つも出てきて やわい光を受けた草の匂いの河原を その向うの山を横切る雲の影を 思い出す成長は別離だと乖離だと 怯えて悲しくて捨て鉢で申し訳なくて 幸せにならなければ と幸せにならなければ と