2020-01-01から1年間の記事一覧

2020/02/27

何かしらの誰かしらの実験ならば もう十分もう結果は出ている 蹉跌だから無益だからその殆どは また何処かでまた元素を降らせて 次は 連鎖の環がいつまでも閉じるように 次は 在るものが在るがままに

2020/02/25

同じ立場に立たないと何も言えないだろう 誰かはそう言うし誰かは言わないだろう そんな言葉に構いもなく 生まれて 愛されたり 愛したり愛されなかったりして 死んで 僕は守られた場所で呑気に涙を流す 赦される事に恥じ恥じる事に赦されて 嫌悪して救われて…

2020/02/23

その時間が眼の奥に残ってる 坂を上り切ったら螺旋の階段が見えて 真夜中のオリエンタルペン型のエレベーター 馬鹿だとは思っていたけど 街灯をくぐる度に足下の影を掴まえた 何も言えなかったけど何も言えなかったけど

2020/02/22

選んだ夜も避けた通りも巻き戻す時計で出鱈目な呪文で台無し 酔いも回って午前零時見慣れた横顔にハートブレイクは定石 港のタワー水面の灯り滲み出す視界に振り向いて駆け出す幻 胸の痛みに名前をつけて もう忘れた、とオリーブを振る不敵な微笑みにハート…

2020/02/12

最後は目も合わせず柄にもない手紙を受け取った 今生の別れなんだと 走馬灯はめぐる分かってる唱える異議は口の中で消える どんな嘘にでも騙されるのにさ 走馬灯はめぐる知るもんか呷るジンはいつかの夜のブルー 呷るジンはあの夜のブルー 今生の もう 別れ…

2020/02/03

人の世も犬の世も儚いものですよ だからもうひと口そのレアチーズケーキを人の子よ 綺麗なおすわりで見つめてくる では僕もスコッチの杯を誤魔化して犬の子よ 湯浴みの神には揃ってあとで叱られるとしよう

2020/01/31

飲み過ぎ ってそれだけ言ってテーブルを片づける 謝りたい時ほど謝れずにいるから 涙が出て 笑わないで って言ったらいつも笑うのに 笑っていいよ って言ったらいつも笑わない もう生まれた意味はあるから 後は全部が生きていく意味

2020/01/28

緩やかな左カーブ 瀬戸内の海が光る 目にした一瞬だけ いつも似たような気持ちで たぶん同じ気持ちで それでも たぶん違う未来で

2020/01/25

金銀財宝思うままの チケットをきみたちにあげるよ もし無いなら一緒に笑おう 生まれて直ぐから来世を夢見て 下心で一杯の徳的なモノを積んで そろそろそんな券を 貰っても良さそうな チケットをきみたちにあげるよ 次もまたここで逢おうよ 次もまたきっと逢…

2020/01/08

冬だしいつもより抱き合おう って 死ぬまでなんの理由も要らない って だから生きてしまったんだ って 責任ならいくらでも取る って 口づけるきっと終わりゆく世界で 口づけるきっと終わりゆく世界で

2020/01/07

食べて 殺して 愛して死神の鎌から逃げまわる宿命だと 淘汰だと 仲間だと数えきれない舌で ならば鬼になりたいと己れの姿も知らず願いもしない者にしか為れず慣れず 次は神に生れてくると無力を振り翳して憎しみと悲しみの夜を越して濾して 何処へも還らず孵…

2020/01/03

走れないなら泳げないなら飛んでやろうと思った コトバノアヤと嘯きながら低い手摺り越し 逆光に目を細め目を細める振りで 奥歯を噛み潰す滴が情けなく伝う 願いはたった一つさ 今でもたった一つさ

2019/12/21

死ぬまで僕が憶えているからどの失敗もどの間違いも 死んでも僕が背負って行くからだからきみは 忘れてくれないかな何なら全部僕も忘れてみせるから 笑っていてくれないかな笑ってくれないかな 出来る事は何もないのにただ愛しているんだ 笑っていてくれない…

2019/12/14

白い息の帰り道には 燥いで見つめ合って ポケットで手を繋いで 明滅するアラームを 聞こえない振りで抱き合って 最終のホームで向かい合う 駆け出して何もかもじゃなく 一つだけ変えられたなら 神様何もかもじゃなく 一つだけ変えられたなら

2019/12/13

大事なところはいつも嘘をつく暗黙の 由来はこちらだから責めるわけにも 始まりはドラマティック さよならはロマンティック 大事なところは最後まで嘘をつく暗黙の もう 馬鹿馬鹿しいほど見え透いた優しさで

2019/12/10

失われてゆく海も土も何時まで涸らす声も めぐりめぐる 消費の為だけの命も何処まで燃える森も ピンで止めて この世でも あの世でも誰にも謝らない覚悟はできたから 夜更け好きな歌や 何のことはない存在の証明の 何のことはない卑小な愛を 囀ろう

2019/11/30

その大雪は予報通りで知らなかった振りをした ライトに舞う光る欠片を違う気持ちで見つめていた カーステレオで恋の歌が続くぼやけた六等星だけど 頬に受けた視線の意味はたぶん分かっている カーステレオで恋の歌は続くぼやけた六等星だけど

2019/11/23

どうせ安い涙だと 笑うでもなく笑ってショットガンを呷って この夜忘れないでよね って 街はセロファンの光 笑うしかなく笑ってくだらなく抱き合って 誰もが魔法が使えたなら なんて忘れてしまってね って 死ぬまで忘れないけどね って 死ぬまで忘れないけど…

2019/11/18

果てしない空間の切り取られた片隅を小さな画面が映す心象と事象の羅列 不意に熱っぽさが消え 目を離せば眩しい空 ああ 僕は信じたものと生きていこう ブラウスの色を選ぶ真剣な横顔が何を今さら、って目の端で微笑う 僕は僕のすべてだけと心中する

2019/11/13

いつも浮ぶのは横顔 その僕にじゃない笑顔を追いかけて 100分の1目が合う 一生言わないつもりの言葉が胸で騒ぐ なに?って 口パクで言って首を傾げた 1985年それが 5月のハイライト忘れじの

2019/11/04

変わらないでいることは諦めたから 焼き増しした記憶や交わさなかった約束で飾りつづけたこの部屋ももうやがて朽ちるだろう 緩やかに傾くトワイライト 短いフィルムの中で接吻を交わす 巻き戻っていく歪なラブストーリー 短いフィルムの中接吻を交わす

2019/10/30

随分前に行ったきりのいつまでも続く城壁の向うの青空を思い出す 遮るものの無いその大きな空に 五つ子の入道がのんびりと流れて 時を重ねてふたたびその地に舞い降りる壮麗な不屈の朱い城を思う 古の物語に未来を照らして

2019/10/23

嘘をつく花火まで楽しんだら帰りの 電車に間に合わないけどどうする、って 眼の奥のイエスとノーを見極めて演じる きみがおもう様に僕もきみを好きだと 上がり続ける花火に照らされて 嘘をつくきみがおもう以外にはどんな気持ちも無いと 手を 繋いで手を 繋…

2019/10/14

生まれた理由に興味はないもう今はね ただこれが最後の夏だとして きみに恥じない僕でいたいなんて思うもんか 最低でも顔も見たくなくても忘れないで忘れないでいて 最低でも顔も見たくなくても 忘れないで忘れないでいて

2019/09/30

ウェザーリポートで赤いカクテルで酔ったフリのきみは前髪を焦がして 細いメンソールの煙を操って唱えた呪文ならとっくに効いている パーキングから海へ大橋はダウト赤いカクテルからもう一度やり直し ウェザーリポートまで辺縁系を西へ

2019/09/21

最後は泣くのにそうやっていつでも笑うんだな 仲直りのきっかけを投げ合ってそのうち糸は切れて また会えたら って行き止まりの 標識の手前で手を振った ダメなのはいつも僕だっていまでも笑うのかな 雨の中嘘つきと強がりで 色の無い唇を震わせて

2019/09/07

酔ってふざけて立てた誓いは脆く破られ上弦の今宵 誰に話そか歌ってみよかそれともきみにさよなら云おうか 今は昔と笑って泣いて愛し恋しと上弦の今宵 誰に話そか忘れてみよかそれともきみに逢いにいこうか 愛し恋し、と上弦の今宵

2019/07/18

急な坂道をずっと上っててっぺんで振り返ると少しは青い海が見える雨の日はただ海が見える 下れば昏い海が揺れる雨の夜は思い出が見える

All In

あの夜の火花記憶は焼けたまま グラスを合わせて現を抜かせてあ、ごめん てブアイソに眼を伏せて 席を立つ振り返れルーレットが廻る 何も賭けなければボールを投げ入れなければ 悪い星どうしまた恋をしようぜ 第一声ならどうせ震えてた言ったっけ?破滅的に一…