2022-12-28 埋もれてあげる 夜 行き止まりの夜はいつもこんな色をして 薄明かりのよく知らないバーカウンター あの沈黙もこの結末も 誰のせいでもない ってことにさせて そう言って笑うはずの 声がうわずって 髪が指が輪郭が眼差しが 滲んで光るけど 頬の内側を何度も噛みしめて 一粒も零さない 何一つ渡さない 約束は反故にして 時間を巻き戻して 途中からなんにも聞いてなかった って怒る 笑う 嘘と冗談を休み休み 最後は友達に戻って 時のなか揺蕩って 記憶に埋もれてあげる