ドームへは
一度だけ行った
足が竦んで
館内には
どうしても入れなかった
蝉が鳴いて
樹々は騒めいて
光る芝生の向うを
白い犬が走る
饒舌な沈黙
夏の強い日差しに
煌く川面を掠めて
数羽の鳥が飛ぶ
全て
一瞬に燃えたのだ
足が竦んで
汗が滲んで
人間であることが
あんなに申し訳なかった日はない
ドームへは
一度だけ行った
足が竦んで
館内には
どうしても入れなかった
蝉が鳴いて
樹々は騒めいて
光る芝生の向うを
白い犬が走る
饒舌な沈黙
夏の強い日差しに
煌く川面を掠めて
数羽の鳥が飛ぶ
全て
一瞬に燃えたのだ
足が竦んで
汗が滲んで
人間であることが
あんなに申し訳なかった日はない