空白

きみへ って
細い文字で
擦れた文字で

ごめん って
すきだったこと
まだすきなこと

出逢いは どうだったとか
この先は どうだとか

またね って
もうないのに
分かってるのに

ずっと って
迷ったまま
不自然な空白

あの夏は どうだったとか
秋には どうしたとか

さよならの 一言を
書くために 何行も

その一言が
書けなくて 何行も

きみへ って
それだけで
おもいは溢れて

おもいは 溢れて

ずっと って
迷ったまま
いまも続く空白

ずっと って
いつか舞った
雪のような空白