アトモスフィア

ずいぶん長く
会えなかったけれど
話せなかったけれど

元気でいた?
それともまだ夜毎
赤い目を擦って

もう
笑えないかもって

もう
きっと笑えないかもって

悪い夢に
足を絡められて
きみをきみが縛って

今夜
星が降ればいい

祈りが
きみに届いたらいい

煌めく粒を
胸いっぱい吸い込んだ
白い吹き出しには

ほんとは
思いがぎっしり
張り裂けそうなほど

もう
笑えないかも って

今夜は
雨の匂い

立ち止まって
ポケットで手を繋いで
白い吹き出しには

二度と言えない
あんな言葉とか
こんな言葉

街灯の
消えた角で

今夜
星が降ればいい

辺り一面に
お祝いの日のケーキみたいに

今夜
星が降ればいい

祈りが
きみに届いたらいい

辺り一面に
お祝いの日の花火みたいに