真夏

拭う汗にきりがない
心はこんなに渇いているのに

首が痛いほど見つめる
天までは届かない入道雲

初めの声と熱で
終りは決まった
焼き切れた後ろ姿を
縺れる足で追う

生はいつも未熟だから
青い実ほど貪り尽くす

炙られた路面にまた
落下して蒸発する恋慕

焼き切れた背中を
縺れる足で追う
閉じた瞼に溢れて
落下して蒸発する恋慕

生はいつも傲慢だから
僕はきみを憎まない

恋はいつも真夏だから
きみは僕を冷まさない