一頻り降った雪は
白く僕らを閉じ込めて
冷蔵庫みたいな部屋の
ここだけは温かな繭の中
互いの身体に腕をまわす
幼い泣き顔を僕に埋める
どれだけ泣かせても
どれだけ傷つけても
きみは僕のもの
細い指先の力が
きみの悲しみを伝える
我儘な胸が呟く
強くも優しくもなれないまま
僕が書いた言葉も
書かなかった言葉も
すべてきみのもの
短いキスを何度も交わす
愛しさはどうして形を変える?
それでも離さない
決して離れない
きみは僕のもの
僕が伝えた言葉も
伝えなかった言葉も
ぎこちない身体も
ざらざらの心も
すべてきみのもの