四次元遊泳

小さな夜の片隅で
僕らは猫の真似をして
言葉もなく
寄り添い合う
朧月に照らされて

ふと明け方の迷宮
夢の怪物に追われて
息切らせて
逃げ込むんだ
そこはまるで

未来のロボットの
ポケットの中
何だってあるんだ
不可能なんてないんだ

その温かさに頬を埋めて
不安の影を消すように
他愛もなく
囁き合って
朝も夜も

未来のロボットの
ポケットを探る
指の先に触れる
優しい温もり

ふわりと浮かんで
ポケットの奥
まるで四次元遊泳
不可能なんてないんだ

小さな町の片隅で
僕らは猫の真似をして
言葉もなく
寄り添い合う
朝の光のなか

他愛もなく
囁き合う
すべて世は事も無し